砂糖は薬物?!
砂糖は法的には「食品」だが、脳の報酬系を刺激し、依存に似た効果を示す可能性がある。歴史的にも砂糖はもともと「薬」として扱われ、茶・コーヒー・タバコなどの普及を後押ししてきた。現代では大量消費による健康被害が問題となり、加糖飲料税も広がっている。本稿は、砂糖を手がかりに、食品と薬物の境界が社会・経済・政策によって形成されてきたことを問い直す。
園田寿
2026.08.31
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法的には「安全な食品」と「危険な薬物」が区別されているが、それらの物質に関する歴史や脳の働きなどを調べると、その境目はかなり曖昧である。医師のアンドリュー・ワイル(Andrew Weil)は、「人が体内に取り入れる危険な物質が『薬物』と呼ばれるなら、砂糖もまた薬物ではないのか」という疑問を投げかけた。砂糖は人の気分や心の状態を大きく変え、時には強い依存を引き起こしてしまうからである。
水にすばやく溶けて飲みやすく、ほんの少し口にするだけで気分が変わり、一度その味を知ってしまうと自分の意志だけでやめることが難しくなる。確かに、砂糖のこのような特徴を聞くと、法律で禁止されている危険な「薬物(ドラッグ)」とどう違うのかという疑問が湧いてくる。