世界を巻き込んだアメリカの「薬物戦争」とは何だったのか
1971年6月17日、ニクソン大統領(当時)は、薬物乱用を「アメリカ社会の公共の敵ナンバーワン」と位置づけ、これに「新たな全面攻撃」を行うことを宣言した。この「薬物戦争」は、わが国の薬物政策の根幹にも影響を与え続けており、薬物に対する社会的な規範意識、依存症者に対するスティグマ、そして治療体制の構造的な遅延といった、日本独自の文脈に深く刻み込まれていった。
園田寿
2025.10.26
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