タバコのはなし

タバコは新大陸で宗教儀礼用に用いられた嗜好性植物が、16世紀以降、世界最初のグローバル薬物として広まり、戦争と財政を支える「理想的な戦時薬物」となった。日本にも南蛮貿易を通じて伝来し、禁煙令を経て江戸期に庶民文化として定着、明治以降は国家専売事業として財政の柱となった。20世紀に健康被害が顕在化し、公衆衛生上の脅威と認識されるも、政治・経済的利害により合法性を維持し続けている。
園田寿 2025.11.11
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1.はじめに

タバコは、その発見のときから現在に至るまで、人類社会において独特の複雑な地位を占めてきた物質(薬物)である。その歴史的変遷、公衆衛生上の影響、法規制、そして戦争との関わりの一端を覗いてみる。

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