覚醒剤取締法と麻向法で「使用」と「施用」の意味がまったく異なる点について

本稿の目的は、覚醒剤取締法と麻向法における「使用」と「施用」の概念的差異とその根拠を解明することにある。両法の立法的背景および保護法益、すなわち覚醒剤取締法の「乱用防止」と麻向法の「流通管理」を比較分析することを通じて、用語法上の相違が規制構造の必然的な帰結であることを明らかにしたい。
園田寿 2026.01.19
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1. はじめに

大麻取締法が改正される2023年までは、日本の基本的な薬物規制法は、(1) 麻薬及び向精神薬取締法(麻向法)、(2) 覚せい剤取締法、(3) あへん法、そして(4) 大麻取締法から成る「薬物四法」として総括されてきた。しかしその四つの法律は、規制対象とする薬物の特性や社会的背景に応じて、独自の規制構造を有している。

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