ベネズエラ侵攻とポッセ・コミタトゥス法―アメリカの薬物政策における軍の役割―

アメリカは1980年代以降、薬物問題を「国家安全保障上の脅威」と再定義し、ポッセ・コミタトゥス法の制約を緩和して軍の法執行への関与を合法化した 。これにより軍事と警察の境界が曖昧となり、他国元首を標的とする「軍事力による法執行」が可能となったが、根本的な解決には至らず国際政治の不安定化を招いている 。
園田寿 2026.01.05
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はじめに

アメリカ軍によるベネズエラ侵攻は、1980年代以降に進展した「薬物戦争(War on Drugs)」の文字通りの軍事化の延長線上に位置づけられる。特にポッセ・コミタトゥス法(Posse Comitatus Act)の制約が緩和されたことにより、アメリカ軍がカリブ海域における麻薬遮断作戦に直接関与することが可能となり、ベネズエラの現政権を「麻薬国家」(narco-state)」あるいは「ナルコテロリズム」(narco-terrorism)」の主体として標的化することが可能となったのである。

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