大学における薬物教育とは

薬物教育は、従来の道徳的・懲罰的なアプローチから脱却し、科学的根拠に基づいた、人権を尊重する方向へと転換するべきである。
園田寿 2025.06.04
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はじめに―懲罰主義からの脱却を―

かつて西洋では、薬物使用はキリスト教の「罪」(過食や貪欲などの過剰の罪)の次元で論じられ、個人の「意志の弱さ」が本質であり、倫理的な非難とともに強制的な断薬が必要と考えられてきた。

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