大麻使用罪賛成論の批判的考察

小林桜児医師(現神奈川県立精神医療センター所長)の大麻使用罪賛成論の批判的考察。この論文は、若年層の乱用増加を防ぎ、刑事司法の介入による「困り感」を薬物依存症からの回復の契機とするためにも、大麻使用を処罰する必要があるという。
園田寿 2025.11.03
サポートメンバー限定

1.はじめに

2023年(令和5年)の大麻取締法改正によって、大麻が麻薬及び向精神薬取締法(麻向法)における「麻薬」に分類されて規制されることになった(大麻取締法は「大麻草の栽培の規制に関する法律」に変更された)。この法改正は、難治性てんかん治療薬に含まれるCBD(カンナビジオール)など、社会的に有用な大麻草由来の医薬品の施用を可能とするとともに、他方で大麻を麻向法上の「麻薬」の一つに位置づけ、その自己使用に罰則を適用することを主たる目的としている。

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、6461文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

誰でも
大大阪時代を再構築した「100年前のカジノ」を
誰でも
現代社会におけるギャンブルの問題性
誰でも
薬物で精神を変容させること
サポートメンバー限定
覚醒剤取締法と麻向法で「使用」と「施用」の意味がまったく異なる点につい...
誰でも
「麻」と「痲」:言葉の統合が招いた混迷
サポートメンバー限定
ベネズエラ侵攻とポッセ・コミタトゥス法―アメリカの薬物政策における軍の...
サポートメンバー限定
アヘン戦争とその後―薬物懲罰主義の源流―
サポートメンバー限定
「商品としての薬物」から「禁圧すべき悪」への変質