大麻規制の法的問題点

大麻規制の強化(大麻取締法2023年改正)は、大麻の有害性に関する科学的知見と法規制の間の乖離を広げるだけでなく、薬物問題を公衆衛生の問題と見る近年の国際的な薬物政策の動きにも反している。日本の薬物政策のあり方を再考すべきである。
(本稿は、本年6月20日に行われる、日本精神神経学会でのシンポジウム報告用原稿である)
園田寿 2025.06.05
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大麻は「麻薬」なのか(改正の前提)

大麻取締法2023年改正の要点は、大麻等を「麻薬」と位置づけ、麻薬及び向精神薬取締法(麻向法)の対象とすることで、大麻草由来の医薬品の施用を可能にするという点にある。しかし、その結果、大麻使用行為が新たに犯罪化され、所持や売買などが重罰化された。

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